レポート

【事例:企業向け研修】大阪府内のとある地方自治体の職員自主勉強会

2025年04月29日

【事例:企業向け研修】大阪府内のとある地方自治体の職員自主勉強会

実はキャリアブレイク研究所では、企業・組織への研修も行なっているのですが、ご存じでしょうか? 企業や組織の課題をお聞きして、研修の内容を決めていきます。
今日はキャリアブレイク研究所が研修を行った、地方自治体の職員自主勉強会についてお話しします。


今回の研修担当
卜部 小夜子(うらべ さよこ) 一般社団法人キャリアブレイク研究所 理事
2020年合同会社うみのなか商店設立。障害の有無にかかわらず、“誰もが健康的にはたらく暮らしができる社会” を目指し、おしゃべりできる図書室「あかり図書室」、就労事業所とともに世界に通用するブランドをつくる「北浜縫製」を運営。 2022年より一般社団法人キャリアブレイク研究所に設立時理事として関わり、離職・休職をポジティブに捉える「キャリアブレイク」を文化にする活動を行う。 毎月6日に発刊する『月刊無職』、 “まだの時間” を楽しむ書店「mada books」の企画運営を担当。精神保健福祉士、就労福祉ワークデザイナー、産業カウンセラー。


依頼された自治体の課題
休職者の増加
・退職者の増加
・休職や離職について話せる場が少ない


研修で行ったこと
休職経験がある職員のエピソード紹介
・いい転機になるキャリアブレイクについて
・参加者座談会


休職経験がある職員Aさんのエピソード紹介
忙しい部署に配属されたこともあり、心身のバランスを崩し、1年ほど前に休職を経験した職員のAさん。 元々キャリアブレイクという言葉を知っていたことや、上司の適切な対応もあり、良い休職期間を取ることができ、半年後に復職。
より一層、休むという選択肢を肯定することができ、休職期間やその後の復職に良い影響があったといいます。
復職後も浮き沈みはあるものの、現在も働き続けている、という経験談を会の参加者にシェアしてもらいました。


キャリアブレイクについての講義
講義では、以下のテーマについてお話ししました。
・キャリアブレイクのエピソード紹介
・立ち止まる時間の効果効能
・サードプレイスの必要性

1. キャリアブレイクのエピソード紹介
数名の方のキャリアブレイクエピソードを具体的に紹介しました。
【23年勤務した40代女性のケース】
休む選択ができず体調を壊し10ヶ月休職。キャリアブレイク期間を経て、復職し別の部署へ異動。 この方はキャリアブレイクで、「自分を知り 好きなことを思い出した」「出世のためではなく 今日の自分をほめる」という気づきを得ました。
【30代男性のケース】
3ヶ月間の育児休暇をとることでキャリアを見直し、復職しました。 育児休暇期間は「立ち止まってもいい時間」「 自分を知り 仕事を知る時間」になったと言います。
【11年勤務した30代女性のケース】
まわりの変化に漠然とした不安を感じ、6ヶ月間休職。 キャリアブレイク期間に、「漠然とした不安」の理由が明確になり、生きるためには仕事もプライベートも大切にすると思い、復職しました。

2. サードプレイスの必要性と立ち止まる効果効能
ある調査によると、20~60歳男女100名で「サードプレイスを持っている」と答えた人は21%でした。
習い事やキャリアスクールのようにコミュニケーション型でやることが固定しているものもあれば、図書館やお気に入りのカフェなど、場所が固定されて一人で過ごすサードプレイスなど、様々です。
サードプレイスを持つことで、立ち止まり、感性を回復させる、自分を探求する、スキルを身につける、 誰かの役に立つなどの効能があることがわかっています。
<福利厚生としてのサードプレイス利用事例>
大阪市中央区のオフィスの立ち並ぶ商業地域にある、話せる会員制図書室『あかり図書室』では、個人会員だけでなく、企業のサードプレイスとして福利厚生利用ができます。 企業内に、衣食住・アートブックから旅にまつわる書籍などを置くことで、コミュニケーションツールになったり、社員が立ち止まり大切なことに気づき、希望を見つけ、働き始めるきっかけに。


事後アンケートより
参加者の方からいただいた声を一部ご紹介します。
Q: 前半の講義の内容はいかがでしたか?
A: 具体的なケースからの気づきや理解
前半の講義の中で、具体にケースを聞けたことは良かったです。年代や置かれる状況を感じられ、当事者性を持ちながら聞くことができました。 キャリアブレイクが単に休職ではなく、そういったキャリアのシフトチェンジをもたらす余白も、定義の中に大きく含まれることを理解できました。

Q: 後半の対話座談会では、参加者からどのような対話がありましたか?
A: 対話による一人ひとりの「問い」の共有
参加者一人ひとりの「わたし」が感じている職場の違和感、働き方、休み方、それぞれが「問い」を出して、その「問い」を共有することができたと思います。 ディスカッション(否定(dis)して正解を出す)ではなく、互いの痛みやしんどさ、他者を想い考えていることなどを出し合い、これからを考えていけたように思います。なにより、哲学対話を終えた後の皆さんの表情が和らいでいたように思いますし、○○課の○○さんではなく、○○さんとして「その人らしさ」や「輪郭」を感じられたことは、まさに学習会自体がサードプレイスとしての機能を持っていたように思います。

Q: この研修からどのような学びや知見を得られましたか?
A: 市職員がより良いパフォーマンスを発揮できるために「休むこと」を学ぶこと
市民のために働く私たち市職員が、よりよいパフォーマンスが発揮できるよう、自分の状況や状態を吐露し、休むや働き方をめぐる「制度」や「環境」を一緒に捉え、より良くなっていくことを主体的に考えていく営みにアクセスすることは保障されるべきだと思いました。


サードプレイスを提供する福利厚生の必要性も
また、職員の福利厚生においても、チケット配布や補助など個人や家族をベースとしたものだけでなく、孤立や孤独に寄り添ったサードプレイスや情報を提供する取り組みの必要性も感じました。 「働くとは何か?」という問いから、より良い職場文化を構築していくために、リプレイミングしていけたらと思います。


研修を終えて
様々な思いや個人が大事にしていることを口に出して話し、また互いに話を聞くことで、大切なことを思い出し、ふと立ち止まる時間を作ることができたように思います。 この研修そのものが企業や組織のサードプレイスとして、提供できる価値だと考えています。
研修会から1ヶ月が過ぎた頃、参加された職員の方から**「人材は人財。みんな違ってみんないい。違いを認め合える環境」**を中心に据えた新たな提案が自主的に生まれていると連絡がありました。
キャリアブレイク研究所では、企業や組織向け研修も行っております。社員が立ち止まり、自分らしく働けるサードプレイスを福利厚生として利用してみませんか? まずは、企業の人事や研修担当者様からのお問い合わせをお待ちしています。
最近では、もう少し詳しく聞いてみたい、他社の事例も知りたい、との声を受けまして、企業向けの勉強会を開催しております。 事例の紹介や質疑の時間がメインですので、お気軽にお越しください。

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